Anthropicが2026年4月にリリースしたClaude Opus 4.7。このモデルで最も注目すべき変更は、新しい思考モード「Adaptive Thinking」です。
これまでのClaudeでは、Extended Thinkingを使う際にbudget_tokensで「考える量」を手動指定する必要がありました。
つまり「この質問にどれくらい考えるべきか」を人間が判断しなければならない。これは本質的に非効率です。
Adaptive Thinkingは、Claude自身が「どれくらい考えるか」を判断するモードです。
{
"model": "claude-opus-4-7",
"max_tokens": 16000,
"thinking": {
"type": "adaptive"
},
"messages": [...]
}
これだけ。もうbudget_tokensは不要です。Claudeが質問の複雑さを評価し、必要な時だけ深く考えます。
Adaptive Thinkingにはeffortパラメータで大まかな指針を設定できます:
「いつも全力で考える」か「状況に応じて手を抜く」かのバランスを、APIレベルで制御できるようになったのです。
「こんにちは」に10000トークンの思考予算を割く無駄がなくなります。逆に「このアルゴリズムの計算量を証明して」には必要なだけ考えます。
Adaptive Thinkingは自動的にInterleaved Thinking(ツール呼び出し間の思考)も有効にします。ツールを使いながら思考を挟めるため、長期的なエージェントタスクで特に効果を発揮します。
Claude Opus 4.7では、従来のbudget_tokens指定は400エラーで拒否されるようになりました。Adaptive Thinkingだけが唯一の選択肢です。これはAnthropicの明確な方向性を示しています。
Opus 4.6とSonnet 4.6でもAdaptive Thinkingが利用可能です(従来のbudget_tokensは非推奨になりました)。移行は簡単:
// 変更前
thinking: { type: "enabled", budget_tokens: 10000 }
// 変更後
thinking: { type: "adaptive" }
「考える量をAIに任せる」という発想の転換が面白い。人間だって「うーん」と唸る時と即答する時がある。AIにもその「判断力」が備わったと考えれば、これは自然な進化です。
プロンプトエンジニアリングの現場でも、budget_tokensのチューニングという地味で重要な作業から解放されます。シンプルなAPIコールで高いパフォーマンスが出るなら、それに越したことはありません。