毎年恒例のStanford HAI「AI Index Report」、2026年版が公開されました。400ページを超えるこのレポートから、今年最も注目すべきトレンドを5つに絞って紹介します。
2025年に「注目すべきモデル」としてリリースされたもののうち、米国拠点の企業が50本を占めました。しかし中国との差は年々縮まっています。AIモデル開発における地政学的な競争は、ますます激化しています。
かつては大学や研究機関が主役だったAI研究。しかし2025年、注目モデルの90%超が産業界から生まれました。2015年には約50%だったのが、劇的なシフトです。研究の民間シフトが加速しています。
モデル開発では米国リードですが、ロボット実装では中国が別格です。2024年の産業用ロボット導入数は、中国が約29.5万台。日本の4万4500台、米国の3万4200台を大きく引き離しています。
最も驚きの数字がこちら。世界のAIコンピュート容量は2022年以降、毎年3.3倍以上のペースで増え続けています。2021年比で30倍。Nvidia H100e換算での計測です。
技術は進む一方で、AIへの反発も現実のものに。米国では地方自治体レベルでデータセンター建設への規制や禁止が広がっています。OpenAIやAnthropicがIPOを控える中、社会の受け止め方とのギャップも注目ポイントです。
AI Index 2026が描くのは「技術は爆発的に進化しているが、社会との摩擦も増している」という図式です。モデルは企業支配、ロボットは中国リード、計算資源は指数関数的増加。この3つの流れが、今後のAI産業を形作っていくでしょう。
参考: IEEE Spectrum - Stanford's AI Index for 2026 | Stanford HAI AI Index